2023年の食品輸出額

2024年02月02日

知人から素晴らしい内容の情報共有が来ましたので、ぜひ皆さんに共有させてください。




農林水産省は先日、

「2023年の

農林水産物・食品の輸出実績」を

公表しました。



 2023年の

農林水産物・食品の輸出額は

1兆4547億円と

「過去最高!」となっていますが、

実際に輸出されたのが何かといえば、


一位 真珠(天然・養殖)

+218億円(+92.0%)


二位 緑茶

+73億円(+33.3%)


三位 ビール

+72億円(+66.6%)


四位 ソース混合調味料

+60億円(+12.4%)


五位 牛肉

+58億円(+11.2%)


六位 ぶり

+55億円(+15.2%)


七位 清涼飲料水

+55億円(+11.3%)


 加工食品だらけ。

農産物は、

ベストセブンに一つも入っていません。




しかも、加工食品の原材料は

輸入品が多く、牛肉は国産でしょうが、

配合飼料はアメリカ産です。



 そもそも、本気で

「安全保障強化のために食料の輸出」を

やるというならば、

穀物以外にあり得ない。

すなわち、米です。



 但し、米(穀物)の大々的な輸出は、

アメリカと競合するため、

確実に「政治的な圧力

(その程度で済めば御の字)」

が来ます。



 加えて、日本の米価格では

グローバル市場で太刀打ちできません。


世界の米相場の指標となるのは、

タイのバンコクから

輸出される精米価格です。

現在は、1トン550ドル程度。

1ドル145円とすると、約8万円。



 一俵は60kgなので、

1トンは16.7俵。

ということは、一俵4800円!!! 

しかも、これでも「上昇」したのです。



 本気で日本の米の輸出促進するとなると、

欧州風に農家の所得補償をするか、

もしくはアメリカ式に

価格保障をするしかない。

(というか、欧米にしても

穀物の価格が高すぎ、

グローバル市場で勝てないため、

所得補償や価格保障で

支えているのです。)



 例えば、

生産者価格(再生産可能な価格)を

一俵14000円とすると、

一俵4000円で輸出し、

差額の1万円を政府が補填するのです。

当然、国内市場向けにも、

同じことをする。



 もちろん、財務省の壁を

突破しなければなりません。

 具体的に書いておくと、

国内市場価格一俵9000円で

700万トン販売、

グローバル市場価格一俵4000円で

100万トン輸出すると仮定すると、

合計で7500億円の予算が必要です。

が、逆に「たった」7500億円の

追加的予算で構わないのです。

ところが、財務省は

農林水産省関連予算を

頑として「2兆円」に据え置き、

予算増を認めない。



 さらに、外国から文句を言われても、

「アメリカがやっているのと

同じじゃないですか。

日本に文句を言う前に、

アメリカに言ってくださいよ」

 と、はねのける。



 財務省の政治力が強く、

同時に弱腰外交に慣れ切った日本政府に、

これ、できますか? 

という話(やるべきだけど)。



 この種の現実を無視し、

「輸出促進で供給能力維持」

などと世迷言を言っているのが、

今回の農業法改正なのです。






同じく、米を輸出してほしいです。

おそらくメディアでは輸出最高額!だけ伝えて内容は伝えない。のではないでしょうか。

農産物をたくさんたくさん輸出してほしいですね。

この記事を見て皆さんはどのように感じましたか?



最後まで読んで頂きありがとうございます。




ヒト・大地・海の還元

地救防衛隊 彌榮