食糧危機3
米中心の食生活は素晴らしい恩恵があります。
農林水産省「我が国の食料自給率(平成18年度食料自給率レポート)」によれば、日本人の食事を洋風から、米を主食とする和食に切り替えるだけで、日本の食料自給率は63%になる。という試算が記載されています。
独立行政法人「農業環境技術研究所」より、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構が発行している「農業と環境」が整理している。
これは米を中心の食生活にして、今より普及させることで得られる10のメリットである。
1.CO2排出量を低減できる。食料の輸送量×輸送距離を定量的に把握したものをフードマイレージというが、食料自給率が上がるということは、海外からの輸入が減り、フードマイレージが下がるという事だ。そのため食料を海外から輸送するための燃料が不要と成り、CO2排出量が減る。
2.國内の米消費量が増え、國内の米生産量も増えるので、水田稲作が活性化する。水田稲作は、少ない肥料で高い収量をあげられるため、環境に優しい。日本が世界にもっと誇るべき農法なのである。
3.米中心の和食は、健康に良い。世界中で和食の良さが高く評価されるようになっている。米中心の食生活は、日本人全体の心身を健全にし、QOL(生活の質)を高める。
4.和食によって、日本國民が健康に成れば生活習慣病が予防される。そうすると日本全体で30兆円とも言われる医療費を削減する事ができる。
5.同じ土地に同じ作物を植え続けると、だんだんと正常に発育しなくなってくる。これを連作障害というが、水稲には連作障害がまったく起こらないという特徴がある。従って、農業を米中心とすると収量が安定し、安定した食料供給を可能にする。
6.農家にとって、米は持続的に収穫可能な、安定した農産物である。米中心の食生活によって、農業における米の比率が増えれば米農家経営の安定性が高まる。経営が安定することで、農業従事者はより自信を持ち、高いモチベーションを維持できるので農業の質も向上する。
7.地方に行くほど、経済において農業が占めるウェイトが大きく成る。米を始めとする國産農産物の消費拡大は、地方経済を活性化し、地域格差の是正に繋がる。
8.山や森に降った雨は、土壌に少しずつ染み込み、地下水と成ってゆっくりと流れ出ていくことで、川などが急に増水し、洪水に成るのを防ぐ効果を持つ。これを水源涵養(すいげんかんよう)というが、水田はこの水源涵養効果が高い。すなわち、水田稲作が活性化されれば洪水防止につながり、國土の保全および災害対策にも成る。異常気象が常態化し、毎年のように洪水被害が起きる日本において、必要な対策と言える。
9.水田には、水質浄化機能がある。とくに、脱窒と呼ばれる土壌中の窒素を大気へ放出する大変重要なメカニズムがある。水田稲作の振興は日本の水環境全体の保全につながる。
10.水田稲作は、日本文化の礎であり、精神的な価値がある。景観の維持という面でも、水田稲作を継承し守り続けることの価値は、計り知れない。
以上です。如何でしたでしょうか。
米という古より伝わる日本の伝統文化は矢張り、伝統文化の理由がありますね。以前教えて頂いた内容の中に、米はヒトの魂を磨くいわば神物という扱いだったと。神棚や仏壇に一口サイズの神饌をお供えする理由もそうですね。神の供物として扱われているのですから、古より米はヒトの魂を磨く物という言い伝えには納得です。ちなみに、小麦は祓いに使用していたとのことです。
あと個人的に、水田稲作は日本から大陸の方へ輸出さていると確信しております。
現代の学校狂育では、大陸から日本に稲作が伝わったとされていますが、和多志は逆だと思っております。
歴史は、戦勝国のものというのは哀しい事実ですね。
地救防衛隊 彌榮